先日12/6にソフトバンク回線が大規模な通信障害が発生しましたね。
ソフトバンクだけではなく、関連のワイモバイルなども対象でかなりの方が電話、インターネットが利用できない事態となりましたよね。
一方、auやNTTドコモは無事でした。
ちなみに筆者のスマホは電話用でワイモバイルを契約していたので、もちろんNGでした。
しかし、インターネット接続は問題なく利用できていました。
それは何故か?
同じスマホにau系の回線SIMがあり、それでネットを利用していたからです。
仕組みとしては”DSDS”という機能を活用しました。
「DSDS・・・?」
聞きなれない方も多いと思いますが、”DSDS”は今年のiPhone XSにも採用されており、今後の標準的になりえる機能です。
今回は「スマホ1台で2回線使える」仕組み”DSDS”について解説していきます。
DSDSとは
言葉の意味
「DSDS」=「Dual SIM Dual Standby」(デュアルSIM デュアルスタンバイ)
”DSDS”とは2枚のSIMカード(デュアルSIM)を同時に通信する(デュアルスタンバイ)という機能です。
スマートフォンには電話やインターネット通信をするためにSIMカードと呼ばれるチップが入っています。
DSDS機能があるスマートフォンはSIMを2枚挿して同時に2回線利用が出来るということです。
”DSDS”と”DSDV”?
”DSDS”は一つのスマホで2回線同時に利用できることです。
この言葉とそっくりで最近採用されているもう一つの言葉も確認しておきましょう。
それが”DSDV”です。
「DSDV」=「Dual SIM Dual VoLTE」(デュアルSIM デュアルVoLTE)
”DSDV”は”DSDS”同様に2回線を同時に待ち受け出来る点で同じです。
”DSDS”との違いはVoLTEという、高音質通話に対応している点です。
また、”DSDS”では「4G+3G」の組み合わせしか使えませんでしたが、DSDV対応スマホだと「4G+4G」の通信に対応します。
ざっくり言うと”DSDS”より「音質がクリアに聞こえる、2回線とも速い回線を使える」というとこでしょうか。
今回紹介する中では広義に”DSDS”と同じと捉えていただいてもいいと思います。
DSDS活用メリット
DSDSを利用するシーンやメリットはどんな時か見ていきます。
①大手キャリアSIMと格安SIMを併用する
例えば、NTTドコモ、au、ソフトバンクの通話し放題のプランを契約している方も多いと思います。
その通話プランに加えてインターネット通信の契約もしますが、これが高くないですか?
NTTドコモのインターネット通信プランの一つ「パケットパック」を例に見てみます。
<パケットパック>
~1GB:2,900円
~3GB:4,000円
~5GB:7,000円
(参考:NTTドコモ)
ここで格安SIMを活用します。
格安SIMでは通話機能がなく、インターネット通信専用プランがあります。
例としてGMO とくとくBBのデータ専用プランを見てみます。
<シンプルプラン データSIMの場合>
1GB:630円
3GB:880円
5GB:1,250円
10GB:2,240円
(参考:GMO とくとくBB)
こう見ると格安SIMって本当に格安ですよね。
最低料金も安いですが、容量が多くなればなるほどその差は歴然です。
DSDS対応スマホを使えば大手キャリアで通話し放題で電話を、インターネットは格安SIMでタップリ楽しむという方法ができます。
②2台持ちを1台にまとめる
次にDSDSを使うメリットとしては2台持ち(電話番号を2つ契約中)の方にオススメです。
皆様の中にはプライベート用のスマ、仕事用のスマホ(もしくは携帯電話)の2台お持ちの方もいるでしょう。
DSDS対応スマホがあればそれを1台にまとめることが出来ます。
DSDS対応スマホは2枚のSIMカードを挿すことが出来ます。
またその2番号を同時待ち受けすることが出来ます。
「2台持ちはポケットがかさ張る」
「ついつい、どちらかのスマホを家に忘れてしまう」
DSDS対応スマホを使えば、この様なリスクも回避できます。
一つ注意があるとすれば・・・
機種によりますが、片番号が通話中の際に別番号に着信が来てもキャッチホンの様に切り替えが出来ないのでビジネス利用でその点は配慮する必要があるかもしれません。
お仕事中にプライベート用で長電話される方はそういないと思いますが・・・
いずれにしても、2台を1台に纏めることが出来るメリットは大きいですよね。
③通信障害など万が一に備える
これは、先日話題となったテーマでもあります。
ソフトバンクの通信障害です。
この件について、要約するとソフトバンクの設備でトラブルがあり各地で何時間も通信不可という恐ろしい事象が発生しました。
「大事な用件があるのに電話が出来ない」
「せめてLINEだけでも繋がってくれー!」
などなど色々な場面で困った方が多いですよね。
その時、他回線はというと異常なしでした。
「auやNTTドコモの回線が使えたら・・・」
DSDS対応スマホがあればそのトラブル回避できたかもしれません。
例えば、今回対象となったソフトバンク回線と別にNTTドコモ、もしくはau系の電波が使えるSIMを挿しておくことで対応が出来ます。
実際に筆者も2回線を別会社で契約し利用しています。
ワイモバイル(ソフトバンク系)で通話とネットの契約、UQモバイル(au系)でネット通信のみ契約をしています。
先日の通信障害の際には電話は使えませんでしたが、インターネット通信はUQモバイルで利用できていたのでLINEからの電話は問題なかったです。
という風に、これは稀なケースではありますが2回線を別々の会社で契約しておくことで先日の様な通信障害が発生した時に全く使えないということは回避できます。
オススメのDSDSスマホ 5機種
ココからはDSDS対応のスマートフォンをご紹介していきます。
商品詳細については下記の商品画像をクリック(タップ)で確認が出来ます。
また、今回は全てSIMフリーと呼ばれる通信会社の制約がないスマートフォンをピックアップしました。
一応各スマホが大手通信キャリアの電波に対応しているかを「〇」「×」で示しあります。
これは各メーカーサイト等から筆者でまとめた情報です。
(※記載に伴う通信保障は当方では出来かねます。ご不安な方は購入する際には事前に各メーカーに念のため確認することをオススメいたします。)
それでは見ていきましょう。
①ASUS Zenfone5 (ZE620KL)
ASUSから現在販売されているフラッグシップモデルがZenfone5(ZE620KL)です。
【機種概要】
[”DSDV”に対応]
4G LTE通信とVoLTEに対応し高速通信且つ、高音質通話のSIMを2枚挿しても利用出来る点はさすがフラッグシップモデルです。
もう一つ、カメラはデュアルレンズ搭載で普段のスナップ写真も綺麗に撮影できます。
【対応通信】
ドコモプラチナバンド ○
FOMAプラスエリア ○
auプラチナバンド 〇
au 3G(CDMA2000) ×
ソフトバンクプラチナバンド ○
ASUS ZenFone 5 【日本正規代理店品】 6.2インチ / SIMフリースマートフォン/シャイニーブラック (6GB/64GB/3,300mAh) ZE620KL-BK64S6/A
②OPPO R15 Neo
ここ最近、たくさんの機種を出してシェア拡大をしている勢いのある中華スマホメーカーOPPOです。
その中でDSDSに対応しているお手頃なスマホがR15 Neoです。
【機種概要】
[”DSDV”に対応で値段は30,000円前半]
4G LTE通信とVoLTEに対応し高速通信且つ、高音質通話のSIMを2枚挿しても利用出来ます。
価格は30,000円前後でお手頃な価格も魅力です。
他機種で多いのはダブルスロット仕様でSIMカード2枚を使うとSDカードで容量拡張が出来ないという仕様が多かったのでこの仕様は魅力です。 [ポートレート撮影も出来る] 最近のトレンドである背景がボケた感じの一眼レフカメラなどで撮影した様な写真が出来ます。
A.I.機能を搭載し、この機能を入れているのは最近多いですがこの価格帯でも使えるんです。
【対応通信】
ドコモプラチナバンド ○
FOMAプラスエリア ○
auプラチナバンド ○
au 3G(CDMA2000) ×
ソフトバンクプラチナバンド ○
OPPO R15 Neo【国内正規品】6.2インチ/SIMフリースマートフォン/ダイヤモンド ブルー(4GB/64GB/4,230mAh) 873419
③OPPO FIND X
OPPO R15 Neoを紹介したOPPOからもう1機種紹介します。
現在、OPPOで販売されている中で最もハイスペック、且つ斬新なデザインなのがFIND Xです。
【機種概要】
[”DSDV”対応]
4G LTE通信とVoLTEに対応し高速通信且つ、高音質通話のSIMを2枚挿しても利用出来ます。
ハイスペック機種なのでここは当然とも言えますが、DSDSよりDSDVであることは安心なスペックです。
カメラが一見無い様に見えますが、これは本体上部に格納されておりカメラアプリを起動時にカメラが出てくるという今までにないスペックを持っています。
【対応通信】
ドコモプラチナバンド ○
FOMAプラスエリア ○
auプラチナバンド ○
au 3G(CDMA2000) ×
ソフトバンクプラチナバンド ○
OPPO Find X 【国内正規品】6.4インチ/SIMフリースマートフォン/ワインレッド(8GB/256GB/2x1700mAh) 871330
④HUAWEI P20
HUAWEIの人気シリーズである「Pシリーズ」からスタンダードモデルとして人気なのがP20です。
【機種概要】
[”DSDV”対応]
4G LTE通信とVoLTEに対応し高速通信且つ、高音質通話のSIMを2枚挿しても利用出来ます。
販売当初はNTTドコモ、auのVoLTEに非対応でしたが2018/11/15のアップデートにより対応出来る様になりました。
加えて、A.I.機能搭載で撮影シーンに合わせた色味、ボケ感を調整してくれるのでシャッターを押すだけで印象的な写真撮影が出来ます。 [高性能CPU搭載] HUAWEI独自のCPUであるKirin 970 オクタコア、メモリー4GBのハイスペック仕様です。
普段使いで困らないのはもちろん、3Dゲームもある程度の安定動作が期待できるほどの性能でしょう。
【対応通信】
ドコモプラチナバンド ○
FOMAプラスエリア ○
auプラチナバンド ○
au 3G(CDMA2000) ×
ソフトバンクプラチナバンド ○
ファーウェイジャパン P20/MidnightBlue HUAWEI P20/Midnight Blue/51092NAU
⑤Motorola Moto G6
スマートフォンより以前のガラケーと言われる携帯電話の時代から世界的に展開しているのがMotorolaです。
Moto G6は2018年販売されたDSDS対応機種です。
【機種概要】
[”DSDS”対応]
DSDS対応で2回線同時利用が可能です。
4G+3Gの組み合わせなので、3Gについては対応キャリアをしっかり確認して運用しましょう。
Moto G6はSIMカード2枚に加えて、SDカードも利用できるのが特徴です。 [30,000円以下でコスパも高い] Moto G6はSNSや動画視聴などスマホの基本アプリを利用する分には十分なスペックを備えています。
”DSDS”にも対応し、価格は27,165円(2018/12/22現在/Amazon)です。
今回ご紹介している中で最もお手頃な価格です。
【対応通信】
ドコモプラチナバンド ○
FOMAプラスエリア ○
auプラチナバンド ○
au 3G(CDMA2000) ×
ソフトバンクプラチナバンド ○
モトローラ SIM フリー スマートフォン Moto G6 3GB/32GB ディープインティゴ 国内正規代理店品 PAAG0028JP/A
最後に
DSDS(デュアルSIM デュアルスタンバイ)についてご紹介いたしました。
2台持ち(2番号所有)している方は1台にまとめられます。
また、2社異なる回線を契約しておくことで、突然の通信障害にも対応出来るかもしれません。
これから機種変更を検討している方は”DSDS”(DSDV)に対応している機種を見てみてもいいかもしれませんね。