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【Windows10】図解 共有フォルダにアクセスできない時の対処法

「Windows10で共有フォルダにアクセスできなくなった」

「複合機でスキャンしたデータがパソコンに送れなくなった」

最近この様な相談を頂く事が多いです。オフィスでこの様な共有が使えなくなると本当に困りますよね!?

ネットワークの構成によって確認するべき項目は大きく異なりますが、

今回はその中でも比較的利用される事が多い『パソコン⇒パソコン』の共有設定に絞って対処方法をまとめました。

考えられる原因

まず、パソコン同士の共有トラブルでは次の様な原因が考えられます。

  1. ネットワークに接続されていない
  2. ネットワーク設定に問題がある(共有設定)
  3. ネットワーク設定に問題がある(SMB設定)
  4. 共有のパスワード保護を無効にする

それでは順番に見て行きましょう。

ネットワークに接続されていない

これは共有フォルダにアクセスする側(以下:クライアント側)とアクセスされる側(以下:サーバー側)のどちらも発生する可能性があります。

それぞれの確認方法は次の通りです。

クライアント側

クライアント側に問題がある場合は直ぐに判断する事ができるパターンが多いです。

・自分以外のパソコンからは共有フォルダへアクセスできている

・インターネットができない

・プリンターに印刷ができない

こんな症状があると、クライアントPCがネットワークに参加できていない可能性があります。

まずは次の手順でクライアントPCのIPアドレスを確認しましょう。

①[スタート]⇒キーボードで「cmd」と入力します

②下の様な黒い画面が表示されたと思います。

③次にIPアドレスを確認します。
キーボードで「ipconfig」と入力しEnterを押します。すると次の表示になるはずです。
注目して頂きたいのは「IPv4アドレス」の右側の数字です。(この場合は192.168.1.18ですね)

このIPアドレスが通常であれば192.168.1.●●(パソコン事に違います)の様な数字になっているはずです。

しかし、ネットワークに接続されていない時には169.254.xxx.xxxのような数字になっている時は

クライアントPCがネットワークに繋がっていない状態と言えます。

まずはPCの再起動、有線LANケーブルで接続されている場合はLANケーブルの抜き差し、

無線で接続している場合は無線ルーターの再起動など試すと改善するかもしれません。

サーバー側

サーバー側がネットワークに接続されていない事を疑うのは次のような場合です。

・社内全台からアクセスできない(日頃複数台でアクセスしている場合)

・インターネットやプリンターでの印刷など、共有以外は問題がない

このような症状の場合はサーバー側に問題があるかもしれません。

この場合も、クライアント側と同じように有線LANであればLANケーブルの確認、IPアドレスの確認を行いましょう。

無線の場合は無線ルーターの再起動などを試してみましょう。

 

一度改善されているか確認してみましょう!

おまけ

クライアント側・サーバー側共にIPアドレスが正常に表示されている時は、pingと言う通信テストを行う事ができます。

まず、前述のクライアント側で紹介したIPアドレスをサーバー側でも確認しましょう。

次にどちらの端末でもいいのでコマンドプロンプト上で「ping _相手のIPアドレス」を入力します。
 ※注:pingの後ろの_は半角スペースが入ります。

「成功」部分の様な表示になっていれば、双方の機器同士が通信できている事になります。

この場合は後でご紹介する各種設定に問題がある可能性が高いです。

逆に「失敗」の部分と同じ状況になっている場合は、ネットワーク上で通信が取れていない状態になります。

LANケーブルやWi-Fiの接続部分に問題がある可能性が高いので、まずはそこから確認しましょう!

ネットワーク設定に問題がある(共有設定)

Windowsのパソコンでは接続するネットワークに応じてセキュリティ強化の為に次の様な設定があります。

・パブリックネットワーク

ノートパソコン等モバイル端末を外出先で利用する時に選択します。

これを選択している時は、ネットワーク共有は「無効」になります。

・プライベートネットワーク

一方こちらのプライベートネットワークは自宅やオフィスなど、信頼できるネットワークにパソコンを接続する時に選択します。

信頼できるネットワークなので、ネットワーク共有は「有効」になります。

利用方法によって選択を切り替える所ですが、今回はファイル共有ができない…がトラブル内容ですので、

後者の「プライベートネットワーク」を選択する方法に絞ってご案内します。

①スタートから歯車のマーク「設定」をクリック

②ネットワークとインターネットを選択

③左メニューの状態をクリックし、右側の接続のプロパティの変更をクリックします。

④現在接続されているネットワークの詳細が表示されます。
今回はネットワーク共有を有効にするので、「プライベート」を選択します。

ここでも一度改善があったか確認してみましょう。

 

ネットワーク設定に問題がある(SMB設定)

SMBとは…

簡単に言うと、主にWindowsで使われるファイル共有やプリンタ共有などに使用される通信プロトコル(規格)の総称です。

社内のネットワーク機器が全て最新のSMB 3.xに対応していれば問題ないですが、まだまだ対応していない機器は沢山あります。

なので、このSMB3.xに対応していない機器と通信する為にはSMBの旧バージョンに対応させてやる必要があります。
(セキュリティ面では本来SMB3.xが推奨されていますが、やむを得ず利用する事が一般的になっています)

設定・確認方法は次の通りです。

①スタートボタン⇒windowsシステムツール⇒コントロールパネルの順で開きます。

②コントロールパネル内のプログラムをクリックします。
(表示が画像と違う場合は「プログラムと機能」をクリックして下さい。

③Windowsの機能の有効化または無効化をクリックします

④SMB1.0/CIFS ファイル共有のサポートの項目(閉じている時は左側の+マークをクリック)を全て✓を入れます。

この後に再起動を求められると思いますので、作業中のものがあれば保存し、パソコンの再起動を実施して下さい。

再起動が終わりましたら、今一度改善があったか確認してみましょう。

共有のパスワード保護を無効にする

これまで共有ができていたのに、急に設定が変わる事は本来ないのですが、WindowsUpdateなどの影響で意図せず

設定が変更されてしまった方も少なくありません。

①[コントロールパネル]⇒[ネットワークとインターネット]⇒[ネットワークと共有センター]⇒[共有の詳細設定の変更]⇒[すべてのネットワーク]を開きます。

②スワード保護共有を無効にする を選択して、『設定の保存』をクリックして保存してください。

 

この状態でアクセスしてみましょう。

最後に

いかがでしたか?

ネットワークのトラブルは利用されている機器や仕様によって対処方法は全く異なります。

あくまで上記は『よくあるトラブル』の一例です。

その他のパターンについてはまた後日公開させて頂きたいと思います。